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予想外の人からの卒業祝い

あれは小学校の卒業式の時のことです。
その学校は、卒業しても全員がすぐ近くの中学校に通うことになるので、全く「悲しい」とか「お別れ」だとかいう雰囲気はないのです。
いつもの通りに、わいわいガヤガヤと大騒ぎ。
卒業式なんていうのは、行事の一つという認識しかありませんでした。
そんなですから別れを惜しむとかも無く、式が終わったらさっさと帰る子も大勢いたように思います。
ですが私の代の卒業式は少々様子が例年と違っていました。
式が終わった後、何故か急に在校生達が校庭に集まり始め、両脇に並び人の道を作り始めたのです。
その道は校庭を一周し、校門へと続くかなり長い道。
一体なにごとだろうといぶかしんでいると、在校生からこんな放送が入りました。
「卒業生に感謝を捧げたいという申し出が在校生から多数ありました。そのため卒業生は、この道を通り感謝をされてから卒業して下さい」これには思わず笑ってしまいました。
感謝をされてから卒業しろって。
もう爆笑するしかないでしょう。
私達の代は初めての試みということで、「担当とされた下級生の面倒を見る」というような事がされてました。
きっとその感謝という事なのでしょうが、それをこんな形で返してくれるなんて。
なんだかすごく嬉しくなったのを覚えています。
そしてその道を歩き始めると、両側から「ありがとうごどいました」とか「楽しかったです」とか、本当に感謝の言葉が次々にかけられて。
在校生の言った「感謝されてから卒業しろ」が、まさに実践された感じでした。
そしてようやく校門が近づいてきた時、私の目の前に一人の女の子が。
その子は私が担当してた一年生の子だったのですが、もう涙でグシャグシャになってるのです。
すごく懐いてくれてて、私も可愛がってたので思わず貰い泣きしそうになりました。
私の卒業を、こんな風に寂しがってくれる子がいるなんて。
それだけで私はもう泣きそうだったのに、その子から貰った手紙がまた私の涙腺を緩ませます。
「お姉ちゃん大好き。いっぱいありがとう。」そしてそこに添えられてたのは、一週間かけて探したという四葉のクローバー。
こんなにも暖かい卒業祝いを貰えた私は、ものすごく幸せ者だな・・・と、今思い出しても涙が出そうになるくらい嬉しく思います。
こんなにステキな卒業式を体験できたのは、後にも先にもこの時だけです。
たかが行事の一つとの思いを、良い意味で完璧にブチ壊してくれた出来事でした。

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