プレゼント画像

大好きな祖母が取っておいたプレゼント

私の祖母は大正生まれのとても芯の強い女性。
そして、私たち孫にとってはとても優しい人でした。
戦後の混乱期に5人の子供を育て上げ、苦労は絶えなかったと思います。
田舎で農業や、養蚕業などをして年金暮らしになっても働いていました。
私は小さい頃からいろんな贈り物をしました。
拾ったきれいな石、折り紙で折った鶴、幼稚園で描いた絵。
修学旅行へ行った時は毎日絵葉書を書きました。
祖母はとてもモノを大事にする人で、何十年も使っている食器や道具がたくさんありました。
どんなに古びて見えても決して捨てません。
今の断捨離からはかけ離れた生活です。
でも、よくよく話を聞くとそれはすべて人からいただいたプレゼントだったそうです。
どんな小さなものでも心がこもっているプレゼンントは捨てられなないのだと、そう話していました。
そのなかには一番上の息子、つまり私の叔父が初任給で買ってくれた帯どめや、私の母がおこずかいに渡したお金が封筒に入ったまま、手をつけずに残してありました。
そんな祖母も、私が19歳の時に亡くなりました。
81歳でした。
最後のほうは痴呆気味で、病気も患い入退院を繰り返していました。
それでも家に帰りたがるのをなだめるのは一苦労だったと言います。
家が大好きで、家に残しておいたものが気になって仕方なかったのだと、後々になって思いました。
その遺品を整理している時、押入れの中の箱からたくさんのものがきれいに並べて出てきたのです。
そうです。
私が幼いころから送った品々が、日付ごとにそれは大切そうに取っておいてくれたのです。
紙ねんどで作った雪だるまは、頭がとれそうになっていました。
押し花は茶色くなっていました。
手紙は何度も読んだのでしょう、少しくしゃくしゃしていました。
林間学校で作った木のこけしに色をつけたものは、ちゃんとケースを買ってしまっておいてくれました。
似顔絵は額に入っていました。
何年、何十年と経ったその品々は、祖母にとって何ものにも変えられない宝物だったのです。
何度も何度も手にとってはしまって、そしてまた手にとって、それの繰り返しだったのでしょう。
自分のためにしてくれたこと。
自分のために贈ってくれたこと。
それがなによりも大切なプレゼントだったのです。
私は涙が止まりませんでした。
どんな小さなもでも感謝している祖母を思うと胸がいっぱいになりました。
かわいがってくれたのに、自分は何かしてあげただろうか。
何度もそう思いましたが、私が贈った品々が入った箱を見たら、とても心が温かくなりました。

Copyright(c) 2010 贈りもの.com All Rights Reserved.