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猫から貰った思いがけないプレゼント

私は猫好きで、昔からずっと猫が飼いたくて仕方が有りませんでした。
ですが動物禁止のアパート暮らしだったため、野良猫をみつけては仲良くなろうと試みるのが精一杯だったんです。
しかし仕事の都合で引っ越すことになり、そうと決まったらもう自分の欲望を抑えられずに必死で動物OKのアパートを探し出しました。
そして念願の猫との二人暮らし。
まさに夢のようでした。
毎日毎日、家に帰るのが楽しみで仕方がなく、どんなに疲れていても猫と過ごす時間が私を癒してくれたのです。
ですがそんな夢のような生活も、猫の成長とともに失われていきました。
俗に言う「猫のプレゼント」が始まったのです。
これは飼い主へのお土産とも、自分の強さを示すためのものとも、色んな説があるようですが私には苦痛でしかありませんでした。
もともと狩りをする動物だから仕方の無いことなのかもしれませんが、毎朝枕元にトカゲやら雀やらイモリやら・・・そんな物が置かれるようになって、目覚めるたびに顔面蒼白になるような思いをしていたのです。
こんなに可愛いのに、なんで狩りなんかするの・・・私はこんなプレゼントを貰っても嬉しくないよ・・・と思うも、猫のプレゼントは止まりません。
いくら外に出たがっても、やはり家猫にするべきだったかなとまで思いつめてしまいました。
しかしある日、ふと気づいたのです。
このお土産を持って帰った時、ふわっと何かの香りがする事に。
はじめは気のせいかとも思ったのですが、気をつけて嗅いでいるとやはり微かに色々な香りが・・・。
それはキンモクセイの香りだったり、菜の花の香りだったり、潮風の香りだったり。
季節ごとに、実に様々な香りが運ばれてきて、それを嗅ぐととても幸せな気持ちになったのです。
この香りに気づいてからというもの、もしかして猫のプレゼントというのは狩りをした物の事ではなく、本当はこの香りの事を指しているのじゃないかと思うようになりました。
無理矢理に家猫にしていたら、気づかされなかった事。
猫の出入りとともに部屋にもたらされる季節。
もう何年も「季節」というものを、特別に意識をした事がなかった私に、猫は四季を思い出させてくれました。
相変わらず狩りは続いてますが、この香りに気づいてからは「仕方が無い。
プレゼントの副産物だ」と思えるようにもなりました。
猫がいなかったら、私はこの先もずっと四季なんて意識しなかったことでしょう。
当たり前の事を思い出させてくれた猫に感謝です。

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