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義父からのプレゼント

私と主人が結婚したのは、5年前のことです。
主人と私は都市の差婚で13歳離れています。
結婚する際は、両家の親から反対されました。
「13歳という年の差は、思っている以上に溝が出てくるはずだ。」「子供が出来ないかもしれない。」そんな言葉を言われました。
しかし、私たちは親の説得を無視して、結婚しました。
入籍をしたことを知ると、私の両親と義理母は諦めたようで、結婚を賛成してくれました。
しかし、義理父はそれでも反対だったようです。
特に、子供がなかなかできないことが一番の問題でした。
私の親にとっても、主人の親にとっても、私たち夫婦に子供ができれば初孫になります。
自分の親はもちろん、主人の両親からも子供ができることを望まれているのはわかっていました。
しかし、病院に行き治療しても子供はなかなかできず、少しずつ結婚を反対していた両親達に引け目を感じるようになり、実家にうかがう機会も減っていきました。
そんなある日、義母から一本の連絡がありました。
「義父が末期がんの宣告をされた。会いにきてほしい。」という内容でした。
私たちは、急いで会いに行きました。
病室に入ると、そこには以前のような威厳のある義父ではなく、よわよわしく痩せ細った義父の姿がそこにありました。
言葉がでてこない私を見て、義父が「迷惑をかけてすまない。会いに来てくれてありがとう。」と言いました。
私は、会いにこれなかったこと。
会いにこれなかった理由を話しました。
子供をほしいと願い、病院にも通っているが、どうしても出来ない。
会わす顔が無くて距離を置いてしまったことを話しました。
その話をしたことで、わだかまりが溶け、暇がある日には病室を訪れるようになりました。
3か月経った頃、顔色も良くなり始めました。
しかし、4か月目、余命1年と告げられました。
本人にも告知したところ、最後は自宅で過ごしたいということで、自宅で治療をすることになり、私も主人も休日は義父の面倒を見るようになりました。
そして、余命宣告から7か月経った時、自分の身体の変化に気が付きました。
生理が来ないのです。
まさかと思い検査薬を利用すると、待望の陽性反応でした。
間違いかと思い、すぐに病院に連絡をすると、やはり妊娠していました。
両親に直ぐに報告をすると、義父は「生きる楽しみが湧いてきた、治療をがんばる」と涙を流し喜んでくれました。
つわりがひどく、落ち着く妊娠4か月頃まで寝たきりの生活が続き、義父には会うことが出来ずにいました。
そして妊娠5か月になり、やっと落ち着き義父に会いに行きました。
大きくなるお腹を嬉しそうに義父は見て喜んでくれました。
ですが、それが義父の笑顔を見る最後になりました。
葬式の後、義母から1枚の手紙と絵本と大きなぬいぐるみをもらいました。
それは、私への感謝の言葉とそして生まれてくる孫へのメッセージ、そして孫にあてた最初で最後のプレゼントでした。
義父は夢で女の子を見たから、女の子だと義母に毎日のように言って、インターネットでプレゼントを探していたそうです。
実際に生まれてきた子は女の子でした。
今、1歳になる娘は寝るときにぬいぐるみを持ち寝ています。
抱かせてあげることができなかったのは、残念ですが、きっと天国でその姿を見て喜んでいることでしょう。

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