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プレゼントは魔法の夜

留学準備のためにやめることになったアルバイト。
人生初めてのアルバイト経験をさせてもらったのに、他のメンバーに迷惑をかけてばかりいました。
年齢もバックグラウンドもみんな違うメンバーが共通して好きだったものは、東京ディズニーリゾートでした。
アルバイト最後の日、私は、遅番でした。
バイトの仲間には迷惑をかけ通しだったので、きっと誰も私の最後の日など気にも留めないだろうと思っていました。
やめる一か月前、上司に相談した時も、「あなたには接客は向いてないかもね。もっと自分の活躍できる場所を探しなさい。」と言われたほどでした。
退勤時間の2時間前、私はレジをしていました。
お客様に深々とお辞儀をして、目線を床から正面に向けたとき、見覚えのある人を見かけました。
その人は、その日出勤していなかったバイトの仲間でした。
その女性は、私のレジに、品物を持ってきて、「お願いします。」とだけ言って、にっこり微笑みました。
私はその瞬間、彼女が、私の最後の日に会いに来てくれたことを直感し、レジをしながら、泣いてしまいました。
彼女は、それを見て、「まだこれだけじゃないのよ。」と意味深げな微笑みで返し、私が退勤する時間まで、お店の隅で佇んでいました。
そして、いよいよ退勤の時間を迎えました。
私は、待っていた彼女と合流し、あるところに連れていかれました。
そこは、ディズニーシーのホテルミラコスタにある、「ヴェッラビスタラウンジ」というところでした。
そこは、真正面に大きな窓が施された、上品なレストラン&バーで、ディズニーシー閉園後の湾が見えることでも有名なお店でした。
当時、まだ18歳だった私は、高価なホテルには縁がなく、ガイドブックに載っていた写真しか見たことがなかったので、初めてみるその内観に感動し、しばらくそこから動けませんでした。
案内係のお姉さんに案内され、ついた席はふかふかの重厚感のある長ソファとその模様と一緒の何脚かの椅子の席でした。
そこでは、すでに他のアルバイトのメンバーも座っていて、その日主役の私を、長ソファの真ん中に連れていきました。
時間はとうに10時をまわっていて、ラウンジはほぼ私たちの独占状態になっていました。
閉園後、静かに佇むディズニーシーの景色を間近に見るために、大きな窓に駆け寄り、写真を撮ったりしました。
そのうち、お酒とおつまみが運ばれてきました。
未成年の私は、ジュースで乾杯し、それまでのことや、これからの留学のことなどを話しました。
こんな遅い時間に、ディズニーシーにいるなんて。
しかも、優雅にラウンジで大人たちとしゃべっている。
もう、夢のような時間で、こんな貴重な経験をプレゼントしてくれたバイトのメンバーに感激してしまいました。
今でも、このメンバーは、私がどうしているか気にかけてくれたりします。
私にとっては彼女たちが本当の財産です。

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