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父からもらったプレゼント

父は昔気質の無口で、真面目な人でした。
私は兄とのふたり兄妹で、女の子が一人でしたので、あまり怒られることなく可愛がられて育ちました。
そんな私が唯一、父が声を荒げた時が、私の結婚式が決まった夜でした。
何故、怒ったのかは、本当にわからなかったのですが、母から聞いた話では、結婚が決まって、寂しい思いから理不尽に怒鳴ったのだということでした。
父の想いを感傷的に感じたことを今でも思い出します。
結婚後は、なかなか親孝行らしきものもできなかったので、母の日と父の日だけは、欠かさず気持ちの品物をを毎年贈っていました。
父はどんな物が好きだろうかと、毎年悩みつつ、楽しい思いで、プレゼント探しをしたものでした。
パジャマや、ベルト、セーター、ポロシャツなど、毎年贈り続けました。
そんな品々をを受け取る父は本当に照れくさそうに、一言、お礼を言うだけでしたが、その思いは十分に伝わってくるもので、私も温かい思いに浸ることができました。
そんな日々が毎年続きましたが、ある日母から突然、電話がかかってきて、父が思わしくない病になったというものでした。
そのときのショックは言い尽くせないものでしたが、父の回復を願いつつ、闘病生活が始まりました。
父の闘病生活は決して思わしいものではありませんでしたが、決して弱音を吐かず、遠くから、通い続けた私に見せる姿は,いつも毅然とした姿でした。
その姿から、今までの父の生き様を読み取れて、本当に私たちに無言ではあっても、いろいろなことを教えてくれました。
最後まで、亡くなる直前まで、リハビリをがんばり、病気と戦いましたが、みんなの思いは届かず、帰らぬ人となりました。
お葬式も終わり、数日が経って母と遺品を整理していた時に、毎年送り続けた私のプレゼントがほとんど、きれいな状態で保存されて出てきました。
結婚当初は若かったので、経済的にもきつく、そんなに高価なものはあげられなかったのに、そんな洋服を大事な時にしか着なかったようで、本当に大切に大切にしてくれていたようです。
それを知ったときは、涙が止まらず、父らしいなと胸が詰まる思いでした。
最近は私自身、プレゼントをもらう機会も多くなりましたが、どんなプレゼントもそれを贈ってくださった人の思いをきちんと受け止められる人になりたいと切実に思っています。
決して口数が多くない不器用な父でしたが、行動に起こして、自分のことは二の次に多くの人たちから信頼される人でした。
そんな父から教えてもらったことは、私にはかけがえのないものになっています。
父からもらった大きな大きなプレゼントだなって思います。

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